むかーしむかしのことじゃった。( ̄(工) ̄)
「家の中は安全で、この中にいることが一番の幸せなんだよ」と教えられ、
外も見えないお家の中で、毎日、
「自分の限界を破るルームランナーによるトレーニング」に励む一団が居た。
「幸せの呪文」を唱えながらトレーニングをするから、
外の音は聞こえにくいのだが、ある時、外からの声が聞こえた。
「なんでそんなところに閉じこもってるの?
外は広くて自由で、風があって気持ちいいよ。
どこまでも走っていけるんだよ。
雨が降ったって、それだって楽しいよ♪」
外は自由だと?・・・心が揺れる。しかし、
「そうだ!これがトレーナー先生がいつも言っていた「魔の誘惑」だ!
奴らは自由でもないくせに「自由」を自分勝手に決めてるだけだ!」
騙されてはいけないぞ!と互いに声を掛け励まし合うが、
仲間の数人が外へ行ってしまった。。。
「あいつらは誘惑に負けたんだ。不幸になって後悔してるに違いない。」
「どこかで惨めに野垂れ死ぬに違いないんだ。」
「たまに家に帰って来るやつがいるが、口を揃えてやっぱりここが安全だと言うじゃないか。」
みんなで話し合い、出て行った仲間を一頻り嘲笑い、こっそり不幸を願った。
そしてまた「幸せの呪文」を唱えながらトレーニングに励む。
ある日、突然ドアを開けて入ってきた新入りがいた。
新入りは、幸せの呪文やトレーニングを見て、
しばらくは感心して、同調している様子だった。
「でも・・・なんか変だべ・・・・。
だって、その呪文やトレーニングの成果って、どこで発揮すんのげ?」
新入りの質問に返ってきた答えはこうだった。
「ここを出ては幸せはないんだ!
ここを出たやつはみんな不幸になるんだ!!
こここそが!!!・・きうおkじぇいkっぉけい×gおい!!!!」
新入りは言った。
「オラ、外からきたげども、そんなことねーべ。
そりゃもちろん、風が吹いたり雨に晒されたりするげども、
それが生きるってことなんでねーのげ。
で、そのためのトレーニングでねーのげ。
オラ、やっぱ、外のほうが好きだべ。」
新入りは出て行ってしまった。
「あいつは魔に負けた弱い人間だ。
今頃不幸になって後悔してるに違いない。。。」
いつしか彼らは、
出て行った仲間たちの不幸を願う呪文を何時間も唱えるようになった。
「新入りは好き勝手言うからもういなくてもいい。
家の中で仲間を増やそう。
そのためには、ここで生まれた若者を家から出してはいけない!」
彼らは「青年こそ宝」のスローガンを掲げ、
無言でルームランナーのスピードをあげた。
次回に続く。。。。わけねーよ。( ̄(工) ̄)